飲み放題の損益分岐 計算ツール
飲み放題は「何杯飲まれるか」で利益が決まります。設定料金が何杯まで耐えられるのかを出します。
飲み放題は「平均杯数」で決まる
飲み放題の採算は単純です。
損益分岐の杯数 = 飲み放題料金 ÷ ドリンク1杯の平均原価
料金1,500円、平均原価90円なら16.7杯。2時間で17杯飲む客はまずいないので、 一見すると余裕があります。しかしこれは「赤字にならないライン」であって、 利益を確保できるラインではありません。原価率30%に収めたいなら、 1,500 × 0.3 ÷ 90 = 5杯までです。
2時間で何杯飲まれるか
| 時間・客層 | 1人あたり平均杯数 |
|---|---|
| 90分・混合(男女) | 3〜4杯 |
| 120分・混合(男女) | 4〜6杯 |
| 120分・男性中心 | 6〜8杯 |
| 120分・女性中心 | 3〜4杯 |
| 120分・大人数の宴会 | 4〜5杯(歓談で減る) |
| 時間無制限 | 読めない。設定すべきでない |
大人数の宴会ほど、話している時間が長いぶん1人あたりの杯数は減ります。 逆に少人数・男性中心のグループは杯数が伸びます。予約時の人数と客層で、 同じ料金でも原価率は倍近く変わります。
飲み放題単体で利益を出そうとしない
飲み放題の本当の役割は、次の3つです。
- 客単価の底上げと予測可能化。単品会計より1人あたりの売上が読める
- コース料理とのセット販売。原価率の低いコースと組めば、合算で利益が出る
- 予約の獲得。宴会需要では飲み放題の有無が選択条件になる
飲み放題単体の原価率が50%でも、原価率25%のコース3,000円と組んで 合計4,500円・原価1,500円(33%)になれば十分成立します。 判断は必ずセット全体で行ってください。
杯数を抑える現実的な工夫
- ラストオーダーを終了30分前に。実質的な提供時間が短くなる
- グラスサイズを揃えて小さめに。杯数は増えても総量は変わらない
- 原価の低いドリンクを目立たせる。メニューの上段・写真つきで
- 提供の遅い生ビールを1杯目限定にする。または+200円などの追加設定
- 1杯ずつ提供する(同時複数注文を受けない)
1杯あたりの原価そのものを下げるならドリンク原価計算で、 提供量とロス率を見直してください。
よくある質問
1杯あたりの平均原価はどう出しますか?
飲み放題メニューに載せる各ドリンクの原価を、出る比率で加重平均します。ビールの構成比が高い店は平均原価が上がるため、ビールを別料金にするか、樽の仕入単価を見直す必要があります。
飲み放題の原価率は何%が目安ですか?
単体で見るなら30%前後が目安です。ただしコースとセットで販売している場合は、合算での原価率が30〜35%に収まっていれば問題ありません。
プレミアム飲み放題は儲かりますか?
追加料金の分だけ粗利の絶対額は増えますが、原価の高い銘柄が選ばれるため原価率は上がります。追加料金がプレミアム銘柄の原価差を上回っているかを、このツールで検証してください。
時間無制限の飲み放題は可能ですか?
杯数の上限が読めないため、採算の予測ができません。実施する場合は滞在時間が長くなることによる回転率の低下も加わるため、客単価と回転率の両面で不利になります。
原価・利益の他のツール
計算結果は目安です。税務・労務・衛生管理の最終判断は、税理士・社会保険労務士・保健所など専門機関の指示に従ってください。